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ビバリウムvivarium映画はつまらない?評価・感想・海外の反応を紹介

ビバリウム映画はつまらない?評価・感想・海外の反応を紹介

摩訶不思議なホラー映画が、また公開されますよ。

映画『ビバリウム(vivarium)』は、内覧会に来ただけの住宅地から出られなくなってしまった若いカップルの、SFスリラーなんだそう。

可愛らしいパステルグリーンの家々、青空に等間隔で散りばめられたひつじ雲。

まるでマグリットの絵画みたいにシュールでどこか不自然な、不気味な映像が良いですね。

今回は『ビバリウム映画はつまらない?評価・感想を紹介』のタイトルで、すでに観た人からの評価・感想、そして海外の反応も併せてご紹介します。

先にこの記事を読んで、つまらない映画なら観るの止めちゃいましょう。 🙄

 

もくじ

ビバリウム映画はつまらない?評価・感想を紹介

では試写会などですでに映画『ビバリウム』を観た人たちの評価・感想をご紹介します。

ここでは日本人の皆さんからどんなコメントが出ているのかをご確認ください。

現代社会の風刺なのかな、とちょっと思った。
誰もが望む王道の幸せ、でも平穏な毎日ってこの映画の無限ループに近い状態なのかな。
朝起きて、ご飯食べて、仕事して、テレビ観て、寝て、また起きて、ご飯たべて・・・。
若いカップルも幸せに老いていくつもりが、一緒に暮らすうちに男は仕事にかまけて家庭を顧みなくなり、妻は育児に悩み明け暮れて、幸せの幻想が崩れて行く。
そう思うと、毎日の繰り返しがすごく怖いことのように思えてくる。
平凡な生活の醜さみたいなのを突き付けられる感じ。
ビジュアルが独特で良い。
一見可愛らしいんだけど、実はものすごく不自然に作り込まれた無機質な街なんだ。
主人公の二人はこの奇妙な街に閉じ込められて仕方なく暮らすうち、最高に奇妙で無機質な毎日に襲われるようになる。
食事も子供も、箱に入って玄関先に届くんだ。
デビッド・リンチの映画『ロスト・ハイウェイ』から着想を得たって聞いたけど、まさしくそんな感じのシーンもあったよ。
ずっと怖い夢を見ているような、不思議な映画だった。
怪しい不動産屋が気味悪い!
ずっと脳裏にこびりついててトラウマになりそう。
子供もめちゃくちゃ怖い!
”こんな子供はイヤだ!”ランキング、トップ3に入るよ。
叫んだり、テレビの意味の分からない画面をじっと凝視したりしてる。
最初に巣から落ちた鳥のひなが出てきたところからもう怖かった。
何度も思い出しそうな映画・・・むしろ『ミッドサマー』より気持ち悪いかも
変な設定のへんな映画。
その点は面白いと思うし嫌いじゃないんだけど、はっきりどこが怖いというシーンがないから、中途半端かな。
良くもなく悪くもなく。
しかもあの状況にも関わらず主役の二人が子供をシメたりしないしないんだなー。
期待したような展開にならず、消化不良。
タイトルがそのまま映画の内容って感じだった。
美術的なセンスが好き。この画があるから全体の気持ち悪さが引き立つし。
面白かったけど、中盤を過ぎたころ、無限ループが延々と続く辺りで中弛みしたかな。
テーマはショートムービー向きだったと思うから、60分くらいに短くまとめたほうが締まったかも?

ちなみに映画のタイトル”ビバリウム”とはこんな意味です:

vivarium=生態動物園

めっちゃ不気味で面白かったー。
見てるこっちも頭おかしくなりそう!めっちゃ気持ち悪い!
子ども、顔は可愛いんだけど、怖い!
そして異常なほど早く成長する!宇宙人?だったんだね、あの七三分けの不動産屋も。
全体的に『世にも奇妙な物語』みたいな感じで、個人的には超好き。

 

ビバリウム映画・海外の反応を紹介

まずは王道、米国最大手映画総合情報サイトのロッテントマトから、トマトメーターとオーディエンス・スコアをどうぞ♪

出展:https://www.rottentomatoes.com/m/vivarium

わたしはこの表を出す時、いつも「ロッテントマトは当てにならない」っていう人が一定数いることを思い出すのですが、それって大抵「評論家は理屈でいろいろこき下ろすけど、一般客は十分満足してる」っていうことなんだろう、と思ってたんですよね。

でも正直今回はちょっと雲行き怪しい感じもしてますよ・・・。

なぜなら『ビバリウム』に関しては、映画評論家のほうが72%という高いスコアを出しているから。

一般の観客・視聴者が好評価だったのは意外にもたった39%・・・逆パターンならいざ知らず、これだと「素晴らしい作品だってことは理解できるけど、実際そんなに面白くはないよ」ってなことに、ならないとも限りません。

いずれにしろ、プロの映画評論家がどんな点を評価しているのか、逆に少数のロッテン派(腐ったトマト=低評価)がどの辺にダメ出ししているのか、確認してみましょう。

知識があればより面白く鑑賞できる、っていう利点もあると思うのでね。

 

ロッテントマト・映画評論家からのコメントを紹介

ではフレッシュ派(高評価)とロッテン派(低評価)に分けてご紹介します。

まずは72%の多数側、フレッシュ派(高評価)の評価から。

 

フレッシュ派(高評価)のコメント

ベッカ(シカゴ読者/トップ評論家)
ビバリウムには、逃げ道はありません。
完璧なペースで、映画は視聴者を主人公と一緒に煉獄に導きます。
カップルのジェマ(イモージェンプーツ)とトム(ジェシーアイゼンバーグ)はある日、見知らぬ子供を育てる羽目になります。
彼らは代理親として苦労しますが、それは元々彼らが住んでいた社会の明確な倫理規範に基づいて起きる苦しみであり、努力です。
『ビバリウム』は、物事に新鮮味がなくなり行き詰まったと感じた時にこそ鑑賞して欲しい。
その状態が今よりはるかに悪化する可能性があるということを、思い出させてくれる映画です。
デヴィッド(ロンドン・イブニング・スタンダード紙/トップ評論家)
逃げられない。
映画が始まったら最後、あなたはこの謎の暮らしに果てしなく立ち往生することになるだろう。
なぜこんなことが起こっているのか、そもそもここからあなたが逃げようとしているのかどうかもわからない。
『ビバリウム』は、アイルランドの監督ローカン・フィネガンと作家ギャレット・シャンレイによる独創的かつ執拗に迫るSFホラーだ。
フィネガンは、この映画は「マイホームを持つ」という夢に憑りつかれて人生を棒に振ることの危険性について示唆しようとしていると言うが、作品自体はもっと奇妙で象徴的だ。
それはまず、托卵の神経質な自然史の映像で始まる。
カッコウは別の鳥の巣に自分の卵を預け、生まれたひよこは宿主の他のひよこたちを断固として追い出すという生態を持っている。
映画の冒頭で小さな女の子が、カッコウの巣から落ちたひよこを見つける。
ジェマ(イモジェン・プーツ)は女の子にカッコウの生態と自然の摂理について教えるが、女の子は言う、「自然の摂理なんて嫌い。恐ろしいわ」と。
ビバリウムは、映画の結末に至って初めてそのタイトルの意味を正確に知ることになる。
クラリス(UKインディペンデント/トップ評論家)
自分の家に閉じ込められる恐怖を描くとは、なんというシュールなコンセプトだろう!
閉所恐怖症を煽るホラーとしてはきわど過ぎるかもしれない。
『ビバリウム』はまるで、ティム・バートンとルネ・マグリット、デビッド・リンチの作品が結集したような映画だ。
ヨンダーはそれぞれが独自の小さな庭を備えた、病院ともいうべきの緑の家の海である。
空は常に明るく澄んでいて、規則正しく完全に形成された雲でパターン化されている。
家はちゃんとしているが、そこに魂はない。
食事も届くが味がない。
主人公の夫トム(ジェシー・アイゼンバーグ)は箱に入って届いた子供を「それ」としか呼ばない。
彼の目には、その子は人間とは映らないのだ。
それは、この子供が目に見えない、未知の寄生虫が作り出した何かであることを意味している。
フィネガン監督は、ビバリウムが決して手の内を明かさないようにしている。
抑制された世界で示される啓示と説明から来る安堵は、ゆっくりとした奇妙な恐怖に置き換わる。
見るのは簡単ではないが、魅惑的な映画である。

 

ロッテン派(低評価)のコメント

ちなみに「ロッテン」とは「腐った」という意味です。

ロッテントマトとは「腐ったトマト」という意味・・・ダメな映画のことを指しています。

ケヴィン(ムーヴィークリプト・ドットコム)
タイトルとオープニングシーンの両方で、おそらく情報が多すぎるのだ。
視点の問題からポイントの問題まで、『ビバリウム』にはアワードシーズンの映画には特有の、奇抜さと虚無主義に満ちた特徴が全て揃っている。
にもかかわらずこの映画を決定的に物足りなくしているのは、特定のテーマ1つに落ち着くことができないという点だ。
実際、作品の中に存在し得るすべてのテーマを受け入れようとしてしまっていることが問題なのだ。
いかにこの映画の軸がはっきりしないかは、画面上のキャラクターが選択しなかった他のすべての可能性を探ってみることで明らかになる。
これはキャラクターがいかに無益な戦いをしているかということを意味するが、それは視聴者にも同様の無益な戦いを強いるということだ。
ホラーというジャンルに適用するにしても、全体は一貫性があるものの随所でマークを見逃したまま進行するため、物語は必然的に奇妙になり、”奇妙な物語”という印象に落ち着くことになった。
ジョアン(ワールド・ソーシャリスト・ウェブサイト)
この映画が伝えたいこととは一体何であろうか?
もともと「生活の場」を意味するラテン語である”ビバリウム”は、観察や研究のために動植物を飼育する、囲いのある場所のことを意味する。
表面的には、この映画は、刺激のない郊外のマイホームが住民の魂を奪ってしまうことへの定型的な攻撃のようにも思える。
しかし、だとしたら物語の中心的な推進力であるカッコーの比喩はどんな位置づけになるのだろうか?
トムとジェマはまるでカッコーのひなを育てる羽目になった鳥の巣のカップルと同じ運命をたどるわけだが、これは単に映画が注目を集めるための仕掛けに過ぎないのだろうか?
もしくは、もっと重要な比喩として打ち出されたものなのだろうか・・・たとえば「人間社会もカッコーの生態とさほど変わらない。自由奔放な親がある程度の年まで子供を育て、その子が社会に出て冷酷で無機質な人間になろうがお構いなしだ」というような?
いや、そんな悲劇的な結論にはつながらないだろう。
ではこの映画のテーマとは一体?
A.A.ドゥード(トップ評論家)
『ビバリウム』はジェシー・アイゼンバーグの知的な才能とスター性を生かすことができませんでした。
彼はハリウッドの古典的な主演男優となるにはふさわしいプロフィールを持っていませんが、ある意味往年のスターに通じるところのある俳優です。
熱狂的なハイテクの天才を演じていようと、爆弾を縛りつけられたピザ屋の少年を演じていようと、アイゼンバーグはいつも私たちを彼の心の嵐に引き込み、夢中にさせます。
彼の映画の前に腰を下ろすということは、誰かがあらゆる状況を熱狂的に処理するのを目撃するということと同義なのです。
『ビバリウム』の厳しい状況下で、アイゼンバーグはむしろ伸び伸びしているように見えますが、それは与えられた役柄が多面的で面白いから、という意味ではありません。
低コストでデザインされたセットが生み出した驚異とも言えますが、住宅地ヨンダーに対するジェマ(イモジェン・プーツ)とトム(ジェシー・アイゼンバーグ)の限りなく無味乾燥な反応は、『シザーハンズ』に出てくる住宅街さえも建築的に多様であると思わせます。

最後の人は、ジェシー・アイゼンバーグの魅力を引き出しきれない作品だったと言いたいようです。

そんな感じでしょうか?

 

海外の反応をツイッターから翻訳つきで紹介

ではここからは海外の人たちのツイッターから、どんな感想・コメントが出ているのか、反応をご紹介します。

ツイート→翻訳、の順でご紹介しますね。

『ビバリウム』とか『ヴァスト・オブ・ナイト』みたいな、最近見た映画に出てきたラプシスが好きだった。
『トワイライトゾーン』から影響を受けた映画の波みたいな、幅広い意味のSF風刺みたいな。
魅力的で楽しくて、ちょっとダークな感じの絶妙なバランス。
『ビバリウム』を観てきたよ!
びっくりした。
『トゥルーマンショー』とか『ゲットアウト』にちょっと似てる。
でも今回のは雰囲気重かったね。
今、映画『ビバリウム』に魅了されてきたところなんだけど、イモジェン・プーツの賞賛の嵐にわたしも参加したくなったわ。
なんてすごい俳優なの!

 

まぁ、面白いと思った人はツイートしますよね。

つまらない映画についてわざわざつぶやかないと思うので、ツイッターに出てくるのは良い評価・感想が多いのは否めないかもしれませんが。

何となく雰囲気はわかってきましたね。

最後に劇場予告をどうぞ♪

まとめ


いかがでしたか?

『ビバリウム映画はつまらない?評価・感想・海外の反応を紹介』のタイトルで、映画評論家と一般の視聴者、両方からの評価、感想をご紹介しました。

海外の反応は今回、意外にも映画評論家のほうが高いスコアを出していましたね。

一般の観客・視聴者からは、総じて「不気味」「気持ち悪い」「子供が怖い」などのコメントが多く、不穏な空気に包まれた映画だということはわかりました。

好きな人はハマっちゃう映画なんじゃないでしょうか。 😉

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