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ミッドサマーダニーのその後を考察・歴代メイクイーンは最後どうなる?

【ミッドサマー】ダニーのその後・メイクイーンは最後どうなる?

ホルガ村の掟に洗脳され、カルト集団の一味となってしまったダニーですが、その後の人生はどうなるのでしょうか?

今回は映画ミッドサマーの後の、ダニーの「その後」とメイクイーンとなった人々の運命について考察してみたいと思います。

ダニーはホルガ村の夏至祭に招待されたゲストの、ただ一人の生き残りです。

その後ダニーがホルガ村で生き永らえる可能性はあるのでしょうか?

また、夏至祭(ミッドサマー)の度に誰かひとりはメイクイーンに選ばれるはずですが、歴代メイクイーンの彼女たちはどうなる運命なのでしょうか?

一緒に考えて行きましょう。

 

もくじ

ミッドサマーの後もダニーがホルガ村で生き永らえる可能性についての考察

クリスチャンを生贄に選んだ時点で、ダニーは犠牲者の命を奪った共犯となってしまいました。

もはや世間一般の常識の下では暮らして行けず、村から出ることさえできないでしょう。

ダニーはその後、どうなるのでしょうか。

ホルガ村で生き永らえる可能性はあるのでしょうか?

 

正気を取り戻したらアウト?ダニーの最後はふたつに一つ

ダニーは自らクリスチャンを生贄に選ぶことで、不思議なことに一気に心が晴れました。

家族を失った悲しみや絶望、クリスチャンの裏切りに対する怒りや辛さから一気に解放されて、常識を超えた境地に到達したのだと思います。

死生観が逆転したかもしれません。

ペレが読んでいた通り、ホルガ村にしか与えることのできない歓びの境地をダニーにもたらしたのだと思います。

問題は、それがいつまで続くかです。

ダニーは自分がサイコ集団の仲間入りをしてしまったことに気づき、正気を取り戻してしまうのでしょうか?

万一そうなれば、ダニーは速やかに葬られることでしょう。

村からの脱走を試みようなら瞬時に消されると思いますし、それ以前にダニーは本当に発狂してしまうかもしれません。

元々メンヘラで繊細な人なのですから。

もしくは、そんな繊細な性格ゆえに、目の前の現実を狂信して「これこそ我が生きる道」と思い定める可能性もあるのかも。

ホルガ村から新たな人生哲学を学び、そこに洗脳されて行き、村の一員として(72歳までの生涯を)生き永らえて行くという。

ダニーの運命は2つにひとつだと思います。

 

ダニーミッドサマーのその後・ホルガ村に洗脳された場合

ここからは筆者の妄想と勝手な憶測です。

ダニーが、ホルガ村こそ自分に与えられた新天地だ!と悟った場合。

ダニーはうまく村に洗脳されて、あるいは自らホルガの教義を夢中で学び、その人生哲学に誰よりも明るいエキスパートとなれるでしょう。

そうなると仮定した「ダニーのその後」のエピソードがこちらです。

 

ペレとの新たな恋

クリスチャンが生贄となり、神殿ごと焼き落されたのが祭典のクライマックスで、無事に9日間の夏至祭は終わりました。

ダニーは村人たちの温かいサポートに癒され、「本当の家族」に囲まれていると実感します。

ペレや他の村人たちの勧めにより、ダニーはしばらく村で暮らすことにしました。

そのほうがダニーの心の傷が早く癒えるとペレがアドバイスをしたのです。

大学は休学です。

ペレが手続きを代行してくれ、「クリスチャンやマークはどうなった?ジョシュはどこへ消えた?」という煩わしい噂の処理もペレが全部やってくれました。

ダニーにはもはや過去の世界に未練がないので、ホルガ村の住人として再生するのにそれほど時間はかかりませんでした。

村の風習を学び、料理や生活様式を吸収して、すっかり一族に溶け込みます。

ホルガの民は34歳までは人生の夏で「巡礼の時」なので、ダニーも翌年までホルガで過ごし、また大学に戻りました。

(夏至祭のショックを乗り越え、ホルガの思想を理解し吸収するにはそれだけの時間が必要だったのです)

今のダニーの恋人はペレです。

休暇の度に村に帰ってくるペレと次第に仲良くなり、二人は交際するようになったのでした。

 

ペレとの結婚・数年後の夏至祭に訪れた別れ

ダニーがホルガの民になってから数年の時が流れ、今年もまた夏至祭の季節がやってきました。

90年に一度巡ってくるのは「大祭」ですが、それ以外の年にも夏至祭は毎年あるのです。

ダニーとペレは大学を卒業し、ダニーにはすでに2人目の子供がいます。

今年の夏至祭では、ペレが生贄を志願しました。

「今年は僕が生贄に立候補することにしたよ。」とペレ。

「随分早く行ってしまうのね。寂しいけど、あなたが決めたことだから、嬉しいわ」とダニー。

子供たちも笑顔で納得してくれました。

ガラガラで選ばれたもう一人の生贄は、ダニーが村に来てから親切にしてくれた女友達でした。

ペレたち生贄が神殿に入る前、ダニーは彼女に挨拶に行きます。

「わたしがメイ・クイーンになった初めての夏至祭を覚えてる?競技の前のグラスをあなたと飲み干したのよ」

「覚えてるわ、懐かしいわね!ダニー、元気でね!」

「ありがとう!」

笑顔で神殿に入っていくペレたち生贄一同。

「イチイの木から取って来た。痛みを感じない」

そう言って村人の一人が生贄たちの舌にひと掬いずつ薬を乗せて廻ります。

やがて儀式通りに火が放たれ、全然熱いし痛いため叫び出した生贄たちに合わせて、神殿の外ではダニーや子供たち、他の全員の村人たちが狂ったように一緒に叫ぶのでした。

終わり

 

歴代メイクイーンのその後を考察・最後はどうなる?

作中、過去のメイクイーンの写真が出てくるシーンがありましたが、彼女たちは写真の中でしか紹介されていません。

ということは、メイクイーンに選ばれた女性は、もれなく最後は葬り去られているということが暗示されています。

その時の夏至祭では無事でも、次に行われる何らかの村の儀式で命を落とすのです。

なぜか?

それには2つの可能性があると考えました。

  1. メイクイーンになったら必ず、その後葬られるという村のしきたりがある
  2. メイクイーンになった女性が必ずその後、何かしら村に不都合なことをしでかして、仕方なく次の生贄に選ばざるを得ない結果になっている

まず、メイクイーンが生き残らない理由が1だった場合、ホルガ村の住民なら全員そのことをわかっているはずなので、まず誰もメイクイーンになりたいとは思わないでしょう。

それにホルガ村の教義に通じている村人が毎回メイクイーンになって命を落としてしまえば村はどんどん縮小されてしまいます。

ということは、最初からメイクイーンは外部から来たゲストが選ばれる、という暗黙の図式が成り立ちますね。

ダニーがメイクイーンに選ばれたのも、最初からそう仕組まれたデキレースだったのです。

そういうことなら、メイクイーンが生き残らない理由が2だった場合も筋が通ります。

ただし、その考え方で行くと外部から呼んだ人間は最初から生かしておくつもりがない、という意味になってしまいますね。

元々小さな村なのに、人口は増えるより減るほうが早くなってしまうでしょう。

そこで3つ目の可能性が出てきます。

 

メイクイーンは必ずゲスト・最後は選ばれた人次第で運命が変わる

3つ目の可能性はこうです。

  1. メイクイーンは必ず外部から招待したゲストと決まっている
  2. メイクイーンに選ばれた外部の女性は妊娠・出産まで期待されている

メイクイーンは必ず、生贄を一人選ぶことになっていましたよね。

つまり外部から来た女性をメイクイーンに選ぶことによって、必ずその女性は村の共犯者となるわけです。

問題はその後です。

その女性が、もはや元の世界には戻れないことを理解し村に懐柔される道を選択するなら、その後妊娠・出産まで生き永らえて村に貢献することができます。

うまくすれば村の教義で言う人生の四季を72歳まで全うできるかもしれません。

しかし悲しいかな、歴代のメイクイーンたちは村の掟や人生哲学について行けなかったために、遅かれ速かれ命を落とす結果となったのです。

この考え方で行くと、ダニーにはまだ可能性が残されていると思いませんか?

多分ペレは、ダニーの悲惨な境遇は逆にラッキーだったと考えたのではないかと思うのです。

「滅多に起きるような悲劇じゃない・・・ダニー、君の痛みを癒せるのはホルガだけだ。

君なら村の一員として誰よりも適任だよ!」と。

ペレはなぜダニーをホルガ村に誘ったのか?

詳しい考察はこちらで紹介しています。

>>【ミッドサマー】ペレのその後。最後は生贄に?生い立ちと両親・黒幕についての考察

 

まとめ

『ミッドサマーダニーのその後・歴代メイクイーンは最後どうなる?』についてご紹介しました。

わたしの考察としては、ダニーのその後がどうなるかは、いかに村に溶け込むかどうかにかかっていると思うのですよ。

メイクイーンの最後もしかり。

メイクイーンになって一人も生き残っていないのは、過去のメイクイーンたちはひとりも村の一員として生まれ変わることができなかったからではないか、と。

メイクイーンは必ず外部のゲストが選ばれるように決まってたんです。

ダニーもその一人です。

村にとってベストなのはメイクイーンがその後も生き残り、妊娠・出産してくれること。

そうでないと、ホルガ村はどんどん縮小して行ってしまい、やがては消滅します。

稀に見る悲劇に見舞われて、ホルガ村によって救われたダニーには是非ともホルガの生き方を自分のものにして、村に長らく貢献して行って欲しいと願うのです。

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