【ミッドサマー】ペレの最後はどうなる?生い立ちと両親・黒幕についての考察

【ミッドサマー】ペレの最後はどうなる?生い立ちと両親・黒幕についての考察
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『ミッドサマー』が公開されたのは2020年の2月24日。

もう半年も前のことなのに、未だブームは終わっておらず、息の長い作品だなぁと思います。

最近、観た人が気になっているのはペレが最後どうなるのか?ということらしい。

ペレはどんな生い立ちで、どんな気持ちでダニー達を誘ったのか。

そしてペレは将来どんな人生を辿り、最後はどうなるのか?

彼の両親は実のところどうなったのか、黒幕は誰だったのか?

一緒に考えてみましょう。

 

ペレはダニーが好きなのか?

楽しいパーティが待っていると思い込んで、笛吹き男について行った子供たちの行列・・・彼らは二度と森から戻ってくることはなかった。

 

映画『ミッドサマー』のペレは、無垢な子供たちを誘い出し森の奥地へ連れて行ったハーメルンの笛吹き男と同じ役まわりです。

そんな悲惨なことになるとも知らずにワクワクしながらついて行ったダニーたちアメリカ人大学生のグループ。

ペレは一貫して穏やかで包容力があり親切なように見えますが、実は全てのきっかけを作ったのが彼でした。

家族を亡くし悲嘆に暮れているダニーには特に優しく接しているように見えますが、ペレはダニーが好きだったのでしょうか?

ペレはどこまで計算していたんだろう?

 

ペレがダニーに好意を持っていることが示唆されているシーン

ペレがダニーを好きなことは、映画の中でたびたび示唆するシーンがありました。

誕生日にはダニーの似顔絵を描いてプレゼントしたり、帰ろうとするダニーを引き留めようとする時にも、自分を受け止めてくれた村の温かさを挙げて「ここには君の本当の家族がいるよ」と諭したり。

最後のほうではクリスチャンのいる前でダニーにキスしたりしてましたね。

一番最初に、ダニーに共感アピールしていたのはスウェーデンに出発する前、ダニーが夏至祭に来ると宣言した時のことでした。

クリスチャンとマークは別室にいてリビングにはペレとダニーのふたりのみ。

そこでペレは、家族をいっぺんに失ったばかりのダニーに対してこう言葉をかけます。

「きみの辛さ、わかるよ。僕も両親をいっぺんに亡くしたんだ」。

 

辛さがわかるのは同じ痛みを知っているから?

これは一見、同じ痛みを知っている人だけがかけられる深い慰めの言葉のように聞こえます。

だけどダニーは堪えていた悲しみを抑えきれなくなり、トイレのフリをしてその場から飛び出しちゃってましたね。

 

観ている側にも違和感をアピールしたであろうこのシーン。

人によって感じ方はいくつかあったと思いますが:

  • せっかくペレが優しく声をかけてくれたのに逃げ出すダニーはやはりメンヘラだ
  • せっかくダニーに寄り添うつもりで声をかけたのに逃げられて、ペレの口説きはコケたね
  • ダニーはぎりぎりのところで必至に悲しみを堪えて笑顔を作っていたのに、わざわざ傷口に塩塗るようなこと言うか、普通?ペレは無神経な男だ

この辺りの感想に近い意見の人、結構いるんじゃないでしょうか?

とにかくダニーの恐怖と悲しみの発作が、あの強烈な「ひぃーーー・・・っ!!」という「引き泣き」に凝縮されていて、ペレの言葉に胸をえぐられた心地であったことだけは間違いなさそうです。

このシーンへのわたしの意見は3つめ・・・

普通、どう声かけたらいいかもわからないような状況だと思うのに、平然と話題に上げちゃう時点でペレは無神経というか、感覚がちょっと普通じゃない気がします。

 

ペレはSかメンヘラか、はたまたサイコか?

ダニーのような状況にある人にペレがかけたような言葉をかける人は、次のうちのいずれかだと思います。

  1. 相手の心情を知りつつも冷静に客観視していて、あえて痛みに向き合わせようとする「S」
  2. 本当ーーに相手の気持ちが理解できて心底共感できると信じている
  3. 相手よりも自分がメンヘラ状態で悲しみと絶望が世界のスタンダードなのでそこに向き合うことが特に残酷だとは思っていない

わたしは、ペレはこれら全部に当てはまると考えています。

だいたい「双極性障害の妹が両親を道連れにガスパイプをくわえて自ら命を絶った」なんて壮絶すぎて、本当に共感できる人なんて、そうそういるもんじゃありません。

でもペレは両親が亡くなったという以上に、狂気の村ハルガで生きてきた人なので、死生観がもう普通の人と違ってしまっているのでしょう。

ペレなら、心底ダニーの悲しみがわかるのかもしれない・・・でもペレには「その先」が見えているから、ダニーに「悲しみの新しい乗り越え方」を教えたいと思っていたのかもしれません。

そういう意味では、ペレはダニーに好意を抱いていたことは間違いないんでしょうね。

自分にも身に覚えのある悲劇を今まさに味わっている彼女を、何とかしてあげたい、という。

 

ペレの生い立ちと両親の真相・黒幕とは

ペレの両親は「炎に焼かれて死んだんだ・・・」とのことでしたね。

それってまさに生贄の儀式で、ということなんでしょう。

ここで当時のペレと家族の状況をイメージしてみたいと思います・・・

 

ペレがハルガ村にやってきたのはいつ?

わたしはペレがハルガ村に両親や妹のマヤと一緒にやってきたのは、マヤが赤ちゃんだった頃だと思うので16年前くらいかな?

ペレが現在21歳だとして、5歳の頃のお話だったと思います。

ダニーたちと同じように期待に胸膨らませて、ペレも家族と一緒にハルガにやってきた。

そして両親だけが儀式で亡くなり、ペレとマヤは孤児となって残された。

ペレが生まれた時からハルガ村にいたのなら、おそらくペレはダニーに村のことを「孤児となった自分を受け入れてくれた」とは説明しないと思います。

最初から村が「本当の家族」なら、ペレは両親を亡くしたからといって自分を「孤児」とは認識しないはずなので。

それが証拠に、村に来た頃は赤ちゃんだったマヤには両親の記憶がなく、ハルガ村の外の世界も知りません。

ダニー達、外の世界からやってきたグループにも不用意に近づこうとはせず、ほとんど言葉も交わさず、クリスチャンを誘うにも眼差しやダンスで注意を惹くだけです。

 

ペレの両親を儀式に誘い込んだ黒幕は?

映画の中で始終、儀式を取り持っていた女性がいましたが、あの人が現在村をしきっている権力者なのでしょう。

ペレの両親を儀式に誘い込んだ黒幕は、あの人の前の代の人じゃないかと思います。

ハルガの人生は四季にたとえられていて:

春 0~18歳
夏 19~36歳
秋 37~54歳
冬 55~72歳

となっているそうです。

このうち19歳から36歳までの18年間は外の世界に出て行ける夏の季節です。

長老となるのは55歳以上の冬の季節にいる人たちだと思いますが、それも18年しかないので、タイミングにもよりますが16年前と同じ人が今も長老をしているという可能性はほとんどないと思います。

あの女性が現在60歳だとして、16年前の44歳だった当時に村の権力者だった人が、当時夏の季節にいた村の若者に命じてペレたち家族を連れてきたのです。

ペレの両親も当時30代半ばで同じ年代の友人に心を許してついてきたのかもしれません。

 

ペレはかなり有能な諜報員に成長した

ハルガ村の若者が19歳で外の世界に出るまでには、相当な教育が必要だと思います。

一番難しいのは、生贄の儀式やら村の伝統・風習は、外の世界では通用しないことを理解させることですよね。

村と外界とのギャップを乗り越えて、村の風習については堅く口を閉ざし、完全に外界に溶け込んでいるように振る舞いながら儀式に誘い込める人物を物色し、うまく連れて帰れるようにならなくてはいけません。

どんな人物が適当か、その人が失踪して周囲が騒ぎ出し村の存在が知れるようなことにならない人選をしないといけません。

ペレはその点、すごく有能な青年に育ったようです・・・ダニー達が村にやってきた時、他の村人から「ペレはゲストを選ぶのが上手い」と褒められていましたね。

外部から人を誘って連れてきたのは、今回が最初ではないことを物語っています。

ペレには、小さい頃に村の外で両親や妹と生活していたおぼろげな記憶があるだろうと思うので、この村が独自の価値観で運営されていて外とは一線を画すことについて、他の子たちより飲み込みが良かったんじゃないかな。

そして両親が亡くなった後、彼が泣く時には必ず村の大勢の人たちが一緒に泣いてくれる環境があったから、ペレは比較的素直に村に洗脳されて行ったかもしれない。

妹のマヤが村人になつき、すくすく楽しそうに育っている様子も、ペレが村に安心感を抱ける要因になったろうと思います。

 

ペレは最後どうなる?

ペレの行く末は2つに1つですよね。

  • やがて儀式の生贄となる
  • 72歳まで生きて儀式の生贄となる

ここでおそらくはっきりしているのは、彼が36歳までは生きるだろう、ということ。

優秀な人材をみすみす生贄にしてしまっては、却って森の精霊に申し訳ないですから。

部族存続のためにも、外から人を連れ帰り、何事もなかったかのように後始末もぬかりなくできるペレにはしっかり村を支えてもらわなくてははりません。

ペレだって村の一員なのだから、明日は闇ではないか?と考えている人が多いかもしれませんが、そこはそうはならないと思うんですよ。

 

ペレが生き残る理由

ハルガ村は狂気の村だけど、存続するためには非常に高い知能が必要な部族だと思います。

いつから続いているか知らないけど、「何万年も昔から」繰り返してきた伝統を、村人全員が信じて守っているのですから、そこには磁石のように強力で精密な人生哲学があるはずだし、人が人生を賭けるにふさわしい芸術性があるんだと思います。

そうでなければすぐに密告者が出て滅ぼされてしまいます。

絶対に外の世界に介入させない精緻なからくりが、蜘蛛の巣のように張り巡らされて村を守っているんだと思います。

それを熟知しているのがペレです。

だから彼は積極的にダニーを村に懐柔しようとしたんです。

村の美徳を、彼女に体験してもらいたい、彼女を救えるのはハルガだけだと考えたのがペレなんだと思います。

そんな風にハルガの伝統と風習に忠実で優秀な諜報員でもあるペレを、みすみす儀式で生贄にすることなんてあるはずないと思います。

うまくいけばペレは、人生を全うして72歳で崖からジャンプする生涯を送ると思います。

 

もうひとつのあり得ないシナリオ

もうひとつのシナリオは、ペレが村の指導者となり、ハルガの体質を根本的に変えてしまうというシナリオ。・・・これはあり得ないけど、あったらもう1本映画撮れると思う。

ペレはとにかく優秀な人材に成長したので、やがて村を支え引っ張っていく指導者として力をつけていく。

やがて夏の季節は終わり、ペレ自身も(もしかしたらダニーと?)結婚して家庭を築き、子宝に恵まれる。

その間も村の定期的な儀式は続き、生贄に取られる人間は出るが、ペレは村の中の誰がどんな手段で人を殺めているか、その方法や知識の源についても熟知している。

新たに力をつけていく若者のことも注視していて、村人ひとりひとりの関心や思考のありかを掌握する指導者になっていく。

やがて秋の季節が終わり、55歳になったペレは村人たちからの絶大な人望と優れたリーダーシップにより指導者となる。

その時です、ペレが本領を発揮するのは。

精霊が求めている生贄は、人間ではなかった!と宣言する。

力ある他の長老を味方につけて村人を別の方向に洗脳するなり、逆らう奴は逆にしれっと生贄にするなりして、村の教義自体を方向転換させていくんです。

やがて儀式に登場する生贄は、かかしや動物の毛皮に変わり、血の代わりにはトマトやワインが登場する。

そうして数百年後、ハルガ村の風習が外の世界と矛盾の起きない、平和な村の伝説となるまで、時間をかけて村のあり方を変革させる。

そのために次の世代を新しい教義で洗脳していくんです。

そうすればペレは72歳どころかもっとずっと長生きして寿命を全うできると思います。

 

まとめ

ペレの最後は悲惨だろう、と考える人が多いかもしれませんが、わたしはペレは長生きできるポテンシャルが限りなく高い人物だと考えています。

温厚そうに見えて脳の中は忙しく働いており、IQも130以上はあるかもしれない。

両親がいっぺんに炎に焼かれてしまった過去を、上手に消化して村に溶け込み、国の諜報機関よりも優れた知識や技術を身につけたエリートだと思うので、村人もペレを儀式で生贄にしたりはしないはず。

少なくとも72歳までは生きると思います。

ハルガ村の黒幕も長生きしないから、ペレはこの先上手くやったら自分の代で、みんなが寿命を全うできる新しいハルガの歴史を作れるかもしれません。

おめでたい発想すぎかな。

2 件のコメント

  • 最後、ダニーは笑顔だったので、彼女にとってはハッピーエンドと言えるのかもしれないですけど、映画の中では5日間しか描かれてないこと(祝祭は9日間のはずなので残り4日は単に語られなかったたけなのか、それとも映画のエンディング時点でまだ終わってないのか…)、それとメイクイーンは毎年選ばれているようなのに、前年の勝者だという人が村にいない、その人についての話がない(歴代のクイーンの写真が飾られているシーンはあるが)という点がとても気になります。その辺もダニーが、この後幸せに暮らせたかわからないよ~って思わせる為の監督の演習ならまんまと術中に嵌まってる私です。

    • ひろさん、5日間しか描かれていないこと、鑑賞中にちゃんとカウントされたんですね!
      わたしは観ながら日にちを数えるのはできませんでした。笑
      わたしの考えでは、映画のエンディングが9日間のクライマックスで「語られていなかった4日間は過ぎていた」という解釈でした。
      前年の勝者はすぐに次の生贄になったかもしれませんね。
      そう思うとダニーもそんなに長生きできないのかも。
      でも、せっかく外部から入った人間をすぐに生贄にしてしまうと子孫が増えず効率が悪いような気がして、元から心を病んでいたダニーは村にすっかり洗脳されて住民となり、お母さんになるチャンスがあったことにしてその後をイメージしてみました。
      ディレクターズカット版だと、コニーは生贄として死ぬはずだった子供の代わりに溺死させられたことが描かれているそうです。
      ダニーがうっかり儀式を止めてしまってその子は死なずに済んだとか。
      ハルガ村では子供もじゃんじゃん生贄になるんですかね。
      だとすると、子孫を増やすことにそこまで注力してないかもしれないから、やはりダニーはすぐ死ぬかもしれませんね。
      アリ・アスター監督がどこまでを演出として描いたのか不明ですが・・・とても精密に作り込まれた映画なので、前年のメイクイーンが出てこないことも、ひろさんの仰るようにダニーの将来が長くないことを予見させるための伏線かもしれませんね。
      あ~恐ろしや。

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