映画『ET』といえば、指と指を合わせるシーンだよね。
わたしもそう・・・指と指を合わせている”あのシーン”が懐かしい・・・いや待てよ。
久しぶりに『ET』を見返した時、目を皿のようにして”あのシーン”を探したけど・・・あのシーンってどれだよ?
それっぽいシーンはありましたよ、でも「指を合わせている」わけではない。
つまり、無いの。
指と指を合わせるポーズをしてるシーンはないの!
公開から40年、今やそのことを知っている人は多いはずだ・・・それでも多くの人の頭にあの絵がこびりついているのは、あれが映画のポスターになっていたから。
映画『ET』の象徴的なポーズとして定着したからですね。
しかも誰かが人差し指を出すと、思わずそこに自分の人差し指を合わせて「イーティー。」と言ってみたりしてしまう。
でもそれって仲いい人としかやらないのよ、不思議と。
じゃあこの指のポーズにはどんな意味があるのか?
そしてポスターと同じじゃないけど似ているポーズをとっているシーンは確かにあった。
その指を合わせるシーンではどんなセリフを言っていたのか?
一緒に見てみましょう♪
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もくじ
指と指を合わせるシーンがポスターになったのはなぜ?
「E・T」
10月2日の金曜ロードショー楽しみです。#ET #金曜ロードショー https://t.co/WexuIMZYRQ pic.twitter.com/Hg11TG4ldW
— はにわ作家 松江直樹 (@eustam) September 21, 2020
映画『E.T.』は、公開から40年経った今では、不朽の名作として映画史に名を残す、押しも押されもしない地位を獲得しています。
でも1982年の公開当時からすでに、この映画は”ブロックバスター”作品として大々的に宣伝されていたんです。
大型高性能爆弾。転じて、映画などの超大作やベストセラーをいう。
引用:コトバンクhttps://kotobank.jp/word/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC-376949
公開前から、強い確信があったということですね。
スピルバーグ監督は当時すでに一世を風靡していた大物だったけど、その前に公開されていた『未知との遭遇』と比べても、『ET』は格段にレベルが高い感動作だと思います。
監督自身にも、この作品にはそれだけの自信があった。
だからこそ、プロモーションには観客の期待と想像を最大限に膨らませる工夫が必要だったんです。
で、出来上がったのがあのポスターというわけ。
指と指を合わせるポーズの意味
この「指と指を合わせるポーズ」には、「友情」とか「絆」とか「以心伝心」のような、ETと子供の、心の交流を想起させる効果が、当時からありました。
でも、この画をポスターに採用しようと決めるまでにはもちろん試行錯誤があったようです。
スピルバーグ監督が絶対したくなかったのは「ETの姿をポスターに載せること」。
世界中の子供たちがそれまで見たことのないET(地球外生命体)だから、映画のエリオットたちと一緒に、ストーリーの中で初めての瞬間を体験して欲しい。
だから、劇場で映画を観るまで子供たちの目に触れさせたくなかったそうです。
それでETがどんな姿かわからないように、でもあれこれ想像を膨らませられるような画にしたくて、この”指と指を合わせるポーズ”を選んだということらしい。
ETの指だけではどんなストーリーなのかわからないけど、子供の指が写っていれば俄然親近感が湧いてくるよね。
「この映画には子供が出てくるんだな」
「ETと子供が交流する話なのかな?」
ってね。
しかもETの指が光っていれば、見ている人にも「この指先には特別な何かがある」とわかる。
どんな話なんだろう?という期待感を否応なしに盛り上げるよね。
そして映画を観た後に改めてこのポスターを見ると、「ああ、やっぱりそういうことだったか」と納得できる。
ETとエリオットの友情を表していたんだな、とわかるんです。
ミケランジェロの宗教画説はスピルバーグが否定
このポスターについて、スピルバーグの伝記を書いたジョセフ・マクブライド氏は「ミケランジェロの宗教画『アダムの創造』と同じポーズを採用して、キリスト教徒の心も掴んだ」と言ってるそうだけど、それについてはスピルバーグ監督自身が否定しています。
ちなみに『アダムの創造』はこんな絵です↓
出展:https://ja.wikipedia.org/
指と指を合わせるシーンのセリフ
ポスターと同じポーズではないけれど、限りなく近い感じで指と指を合わせるシーンはあります。
人差し指に切り傷をつくってしまったエリオットに、ETが自分の人差し指をかざしてほんの一瞬触れると、とたんにエリオットの指の切り傷があとかたもなくきれいに治ってしまうという、あのシーンです。
あの時初めて、エリオットはETに怪我を治す力があると知るんですね。
あのシーンのセリフは「イタイ(Ouch!)」です。
映画のプロモーションで「友達」とか「トモダチ」とか字幕をつけてる場合があるようだけど、ストーリーの中では「トモダチ」とは言ってません。
「アウチ」です。
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参考サイト:
https://ja.wikipedia.org/wiki/E.T.
まとめ
【#TV放映情報】
来月2日金曜ロードSHOW!にて #スティーブンスピルバーグ監督 作品 #ET が放送されます!
劇場公開から約40年経っても色褪せない名作です! pic.twitter.com/d8yQAtXyLb— HMVイオンモール羽生 (@HMV_Hanyu) September 15, 2020
映画『ET』の指と指を合わせるポーズのポスターはあまりにも有名だけど、なぜああいうデザインになったのか、由来を知ると改めて、当時いかにこの映画にかけられた期待が大きかったかがわかります。
あのポーズがあまりにも印象的だから、ついつい映画を観ても指を合わせるシーンを探してしまう。
でもあのポーズの意味は、この映画のストーリー全体を象徴するもので、ETと子供たちの心の交流を意味するものだったんですね。
このポーズに近いシーンはありました。
ETがエリオットの怪我した指を治すシーン・・・セリフは「アウチ(イタイ)」でしたね。
キリスト教なんか関係ねーだろ♪