シザーハンズのキムはなんでクズ?その後の結婚とエドワードについて

シザーハンズのキムはなんでクズ?その後の結婚とエドワードについて
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映画『シザーハンズ』のキムは、実はクズ?・・・

みんなが憧れるようなブロンドの可愛い美少女なのに、やってることはサイテーじゃないの。

最近は、学校の授業の一環(道徳か倫理の科目かな?)として『シザーハンズ』をクラスで観る、というのがあるようですね。

わたしもこの映画を最初に観たのは高校生の時でした。

その頃はまだ、映画のヒロインというのは一律に、”心から美しい”設定のはずだと思っていたので、キムの言動には内心とても戸惑ったものです。

でもキムって可愛いから、髪形とかファッションとかに目が行って、どこか真似できるところがないか探したりして・・・

彼氏の家に空き巣に入ったことや、エドワードに濡れ衣を着せたまま真相を告白しなかったクズっぷりについては、あまり考えないようにしていました。

大人になった今でははっきり、キムはサイテーなクズ女だと思うのですが、一番クズなのはキムの彼氏だし、キムがあんなクズになっちゃった理由が意外なところにあった、と理解できるようになったんです。

今回は『シザーハンズのキムはなんでクズ?その後の結婚とエドワードについて』のタイトルで、今になって思う”キムがクズなワケ”についてわたしの知見と考察を紹介したいと思います。

映画のその後、キムはどんな結婚をして、どんな人生を送ったのか、そして山にこもったかわいそうなエドワードがどうなったのかについても、わたしなりの考察をしてみました。

 

もくじ

シザーハンズのキムはなんでクズ?

まず、わたし達日本人の感覚からすると

あんな可愛いのに、あんなズルいことして平気な顔してるなんて・・・信じられない!

というショックがあると思うのですが、実はそれって日本人だからこそ持ち合わせている感覚なのかもしれません。

日本でキムみたいな女の子がいたら、確実に嫌われると思いますよね?

でも『シザーハンズ』が生まれた国、本国アメリカだと、作品自体がファンタジーとはいえ、あの手の女の子は現実的にもたくさんいるし、れどころか一定の理解を得ていると思うんです。

どういうことか説明しますね。

 

キムは本国アメリカではクズじゃない?自己主張の国の常識とは

キムみたいな女の子が日本で好き勝手やったら迷惑で仕方ないですよね。

しかも本人は、エドワードが氷から削り出した粉雪の中で天使のように舞っちゃう始末・・・おめでたいというか、天然キャラもいいところではないですか。

出展:https://gogofikablog.com/

でもね、「自己主張の国アメリカ」ではキムのやった行動、つまり

  • エドワードに濡れ衣を着せたこと
  • 真相を告白せず見殺しにしたこと

は、あながちクズでもないようなんです。

だってそうしないと自分が窮地に陥るでしょ?

自分が欲しいものは自分の力で掴み取るのがアメリカの美徳のひとつです。

やられっ放しでグズグズ泣いててもダメ・・・つまりアメリカ人の感覚で言えば、エドワードみたいに無罪を主張することもせず、沈黙を守って被害者になるなんていうのは、常識では考えられないヘタレ行為なんです。

ちょっと・・・しっかりしなさいよ!
そんなんじゃこの世の中、生きて行けないわよ。

っていう憐れみの対象に、なってしまうんです。

それがアメリカの常識、というか現実。

そういう社会が良いかどうかはさておき、アメリカはそうやって自由と権利を勝ち取って発展してきた資本主義の国だから、社会に認められたければ自分でその地位をつかみ取らないとダメな社会なんです。

で、よく考えてみるとアメリカ映画には、そういう価値観を裏付ける言動を見せるヒロインたちがよく出てくるんですよね。

ちょっと挙げただけでも

  • 『グッドナイトムーン』のジュリア・ロバーツとスーザン・サランドン
  • 『マイ・ベストフレンズ・ウェディング』のジュリア・ロバーツとキャメロン・ディアス
  • 『プリティブライド』のジュリア・ロバーツ
  • 『恋しくて』(1987年)のメアリー・スチュワート・マスターソンとリー・トンプソン

こんなにいます。
(ジュリア・ロバーツがやたら多いけど笑)

彼女たちは自分の権利を主張するために、結構えげつない手を使います。

「自助努力がハンパない」んです。

わたしからしたら彼女たち全員、クズ要素満載ですが、アメリカ社会ではむしろ拍手喝采されるところなのかもしれません。

本当かどうかご興味あれば、ぜひこれらの作品を観てみてください。

キムに対する見方が若干変わるかもしれませんョ。

ちなみに、上記に挙げた作品で最もおすすめなのは1つ目の『グッドナイト・ムーン』です。

 

クズ?ヒロインのサンプル紹介:『グッドナイト・ムーン』

『グッドナイト・ムーン』は、スーザン・サランドン演じる二児の母とジュリア・ロバーツ演じる別れた夫(演:エド・ハリス)の新しい恋人とのバトルの物語です。

出展:https://www.sonypictures.jp/he/4511

号泣必至、珠玉の作品ですが、ジュリアとスーザン二人の母親のバトルはかなり激しく、えげつないです。

特に実の母親役のスーザン・サランドンが、継母ジュリア・ロバーツのアイディアを奪って、まるで自分が発案したかのように娘を人気バンド・パール・ジャムのコンサートに誘い、母親としての点数を稼ぐところなど、えげつなくて結構びっくりします。

ジュリア・ロバーツも、意地悪なボーイフレンドに傷つけられた継娘の窮地を救うために、ニセ者の彼氏を用意して一芝居打たせるなど、アグレッシブです。

でもどちらのケースも、母親としての地位と名誉をかけた争いで、アメリカならではです。

「生存競争に打ち勝つために脳みそフル回転!いざ行動あるのみ!!」というのが、アメリカ社会で生きて行くためのセオリーなんだな、ということが如実に解ります。

出展:https://loveed.exblog.jp/3272820/

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キムのその後・結婚とエドワードについて

キムに話を戻しましょう。

映画のオープニングとエンディングに登場する、年老いたキムは、エドワードの物語を孫娘に話して聴かせています。

つまりキムは普通に結婚して、幸せに子や孫にも恵まれ、平穏な人生を歩んできたらしいということがわかります。

自分の親の金品を留守中に盗んでエドワードに罪を着せたようなクズな彼氏を付き合っていたキムですが、その後一体どんな男性と結婚したのでしょうか?

 

キムの結婚・相手の彼氏はまたもやクズか?それとも・・・

『シザーハンズ』に登場したキムの彼氏ジムは、自分の両親の金品を留守中に盗み出してエドワードに濡れ衣を着せたクズ野郎でしたが、このジムも実は”典型的なアメリカの人気者タイプ”なんです。

このテのタイプは結構、いろんな映画に出てきます。

  • 『美女と野獣』のガストン
  • 『いまを生きる』のクリスの彼氏チャック
  • 『恋しくて』のリー・トンプソン演じるマドンナの彼氏
  • 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のビフ

などなど。

大抵、マッチョで大柄で強くて自信家、そして大抵、周りがボスと認める人気者です。

アメリカではとかく強い男がもてはやされるようです・・・典型的な例がドナルド・トランプ氏ではないでしょうか?!

そして、映画に出てくるこういうステレオタイプの”オレ様”たちに総じて欠落しているのが「他者への思いやり」とか「優しさ」「繊細さ」です。

キムも、最初は学園のスーパースターのジムと付き合って幸せそうにしていましたが、エドワードのジムにはない優しさに惹かれて、ジムから心が離れて行きます。

わたしが思うに、キムも御多分に漏れず結婚はジムとは正反対の優しい男性としたんだと思うんですよね・・・

そう、ちょうど『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のロレインが、女心なんか欠片もわからない無神経なビフではなく、ちょっと頼りないけど繊細で優しいジョージを選んだように!

だからキムが結婚した相手は、どこかエドワードに似ていたはずです。

人の気持ちがわかる、優しさと繊細さを持ち合わせた男性を選んだんじゃないかと思うんです。

 

エドワードはその後どうなった?

映画の最後で年老いたキムが「この雪はエドワードが今もあの山の上のお城で氷に彫刻を掘っている証拠なの」と孫娘に話しています。

ティム・バートン監督の意図としても、”エドワードは人造人間で不老不死”という設定にしたいそうで、ウィキペディアのあらすじにも「現在もエドワードがこの町に雪を降らせている」と書いてあります。

だとすると、エドワードは今でも踊るキムの姿を氷から削り出しているんでしょうね。

しかしどうしても解けない謎がひとつ。

彫刻に使っている氷は一体、どこから調達しているのでしょうか!?

思えば麓の町で氷の彫刻をしていた時も、どこからあの氷塊を取り寄せたのか、謎のまま終わりました。

おとぎ話ということで、「そこはまぁいいじゃない」とぼかしたままにしておきたい部分なんでしょうが・・・気になります。

 

キム役女優は現在どうしてる?

最後に、キム役を演じた俳優さん、ウィノナ・ライダーについて少しご紹介しておきます。

ウィノナ・ライダー プロフィール
本名:ウィノナ・ローラ・ホロヴィッツ (Winona Laura Horowitz)
生年月日:1971年10月29日(49歳)
出生地:アメリカ合衆国 ミネソタ州ウィノナ
職業:女優、映画プロデューサー
ジャンル:映画、テレビドラマ
活動期間:1986年 –
活動内容:1986年:映画デビュー
1990年 ナショナル・ボード・オブ・レビュー 助演女優賞 『恋する人魚たち』
1993年 ゴールデングローブ賞 助演女優賞 『エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事』
1993年 ナショナル・ボード・オブ・レビュー 助演女優賞 『エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事』
1994年 カンザスシティ映画批評家協会賞 主演女優賞『若草物語』
2016年:ゴールデングローブ賞に23年ぶりにノミネート(ドラマ部門女優賞『ストレンジャー・シングス』)

ウィノナ・ライダーは映画俳優として有名になり、一時は世界中を席捲したほどの人気女優でした。

歴代彼氏もトップスターばかり。

  • クリスチャン・スレーター
  • ジョニー・デップ
  • マット・デイモン
  • ダニエル・デイ・ルイス

ジョニー・デップは『シザー・ハンズ』での共演をきっかけに交際が始まり、ジョニーが腕に“ウィノナ フォーエバー”のタトゥーを入れていたのはあまりにも有名な話です。

そんなウィノナですが、2016年にはNetFlixのオリジナル作品『ストレンジャー・シングス』(SFホラー)でドラマデビュー。

この作品でゴールデングローブ賞に23年ぶりにノミネートされました。

現在は『プロット・アゲンスト・アメリカ』(The Plot Against America)でアメリカの地上波でもドラマで主演を務めています。

 

まとめ

いかがでしたか?

シザーハンズのキムがなんでクズなのか・・・それはアメリカ社会が個人主義、生存主義の国だからです!

島国日本であんなことされたらたまったもんじゃありませんね。

でも本国アメリカでは、キムの行為はそこまでクズとは思われていないと思います。

ただ純粋無垢なエドワードの悲しい繊細さ、美しさが際立つだけでしょう。

キムはその後、彼氏のジムとは正反対でどこかエドワードのような優しさを持ち合わせている男性と結婚して、山の上のエドワードを心の隅に留めながら幸せな人生を送ったのかもしれません。

エドワードは今も、どこから調達したのか謎の氷塊から、天使のようなキムの彫像を削り出していることでしょう・・・。

今回のテーマは『シザーハンズのキムはなんでクズ?その後の結婚とエドワードについて』でした♪