花束みたいな恋をした映画はつまらない?共感できないイライラする泣けないのはなぜ?

花束みたいな恋をした映画はつまらない?共感できないイライラする泣けないのはなぜ?
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映画『花束みたいな恋をした』は、共感できる人には、タイトルの意味通り珠玉のラブストーリーのようなのですが・・・泣けない・共感できない人にはイライラするところもある、つまらないとも思ってしまう作品のようです。

観てみたら・・・

あーわかるわかる・・・どっちの意見もね。

共感できる人には、過去の恋愛経験から切ない思い出が蘇る部分が大きいのでしょうし、共感できない・つまらないと思った人も、その人が通って来た恋愛と種類が違うというだけで、「恋愛経験なし」とか「薄い恋愛しかして来なかった」なんていう意味では、決してないと思います。

そんな感じの中立の立場から、この映画のタイトルの「花束みたいな恋」とはどういう意味なのか、逆につまらない・泣けないと感じる人の理由を考察&解説します。

「面白い」派と「つまらない」派の口コミもご紹介すると共に、”恋愛経験なし”の人には見ても面白くない作品なのかどうかについて、私の力強い”推し”コメントをご紹介しますので、是非おつきあいください。

 

もくじ

花束みたいな恋をした映画はつまらない?口コミ紹介

『花束みたいな恋をした』の主演は、菅田将暉さんと有村架純さん・・・大人気俳優のお二人で、脚本があの『東京ラブストーリー』などを手掛けた坂元裕二さんとあれば、ドラマとしてのクオリティは、言わば折り紙付きですね。

それだけに、かなりの高評価だったとは聞いているのですが、それでも「つまらない」との口コミも結構見受けられます。

どんな内容なのか、一部ご紹介しましょう。

 

つまらない・面白くない派の口コミを紹介

 

面白い・泣ける派の口コミを紹介

泣いた、苦しい、しんどい、etc.・・・これらは全部、この映画への褒め言葉です。

皆さん、過去の恋愛を思い出しては涙されているようです。

 

ネタバレ感想レビュー&タイトルの意味解説

前宣からわかっていたことだけど、思った通り「普通の大学生が普通に恋をして、フリーターから就職して、すれ違いが起きて別れるまでの5年間」というストーリーだった。

話の筋という点では全てがありきたりで特筆すべき事件は何も起きない、まぁ”つまらない”ストーリーでした。

でも、何が良かったかと言うと、この作品はディテールの描写が丁寧で、二人がいかに仲睦まじく親密な時を分かち合えたかが、よく描かれていたと思います。

個人的に新鮮だと思ったのは、麦くんと絹ちゃんが、お互いの容姿について惹かれ合うという描写が、ほぼ無かったこと。

純粋に「話が合う」「ノリが合う」という、趣味的な相性で惹かれ合って行った感じが、わたしには新しかったのです。

わたしは面食いなところもあり、恋愛はまず相手の見た目から入るのが常でした。笑

麦くんと絹ちゃんのようにスタートからいちいち気が合って意見が同じで、読んでる本も同じで・・・なんてことはまず無かったし、わたしだったらそういう相手は単なる友達となり、恋に落ちることはなかったように思います。

わたしは、相手の視点や自分との感性の違いにドキドキしたり、ときめくほうだったので、付き合い始めはお互いに相違があるのは当たり前、付き合ううちに二人の感性が融合されていくのが楽しい恋愛でした。

だからこの作品を見て「好みの恋愛のタイプというのは、人それぞれなんだなぁ」と思いました。

 

タイトルの意味とは

『花束みたいな恋をした』の”花束”とは、数々の思い出の一つずつが、まるで美しく咲いた花のように輝いていて、それが束になったような、すてきな時間だった、ということだと思います。

例えば、「二人で1冊のマンガをのぞき込んで、一緒に泣きながら読み進む」なんて、そうそうできることじゃありません。

わたしと夫の場合は、まず無理です。

夫のほうが読むスピードが全然速いし、彼はわたしよりずっと体温が高いので、あんなに密着したままじっとしてたら、暑くてどっちかが先にリタイアします。笑

もし、今おつきあいされている恋人が映画と同じように一緒に1冊のマンガを読み進められるひとなら、それは「どのカップルでもできることじゃない」ということに気づいてください。

そういう小さな、”ふたりだけの貴重な瞬間”が、時と共に寄せ集まって「花束みたいな恋」になって行くんだと思います。

 

共感できない・イライラする・泣けない理由

では、ここからは『花束みたいな恋をした』についてマイナスの感想をお持ちの方が、なぜ、どの辺に対してそう思うのか考察していきたいと思います。

 

花束みたいな恋をした映画に共感できない理由

二人の恋の描き方が、”理屈っぽい”という声をどこかで聞きました。

麦くんが「つまらない大人になっていくところがイヤだった」とか、「絹があざとい」とか。

二人でイヤホン片方ずつは、ニガテとか。

つまり共感できないということは、観た人が”自分の価値観とは合わない”と感じているということですよね。

特にこの二人と同じ年頃の方にとっては、ご自身と価値観が合わない恋愛が繰り広げられていたら、この映画そのものをキライになってしまうかもしれません。

もっと上の年代だと、麦くんと絹ちゃんを(もはや自分に置き換えたりせず)客観的に見て理解できるところが大きいので、たとえ自分が通って来た恋愛が違うタイプのものだったとしても、この二人のことを”人として”共感できる(理解できる、かな?)という風になることの方が多いと思います。

”絹の浮気”について共感できない、という女性は結構いるかもしれませんね。

絹ちゃんは、いつ誰と浮気したのでしょうか!?

 

絹の浮気はいつ誰と?

”絹の浮気”というのは、麦くんとの倦怠期を感じた絹ちゃんが、勤め先のイベント企画会社の社長さん(演・オダギリジョー)に酔って絡み、その後ラーメンを食べに行ったっていうくだりのことですね。

そういえばその前にも、「社長さんは周りにキレイな女の人がたくさんいるから、ワタシなんて・・・」的なセリフを同僚としてましたね。

あれを浮気と言うなら、浮気なんでしょう。

でも、そういう言動そのものよりも重要なポイントは、絹ちゃんが麦くんとの関係にマンネリを感じていて、別の男性との出会いを考え始めたということだと思うんですよね。

社長さんとはちなみに、ラーメン食べに行っただけで、その後何かあったということはないと思います。

でなきゃ社長さんは後日「恋愛ってのはさ・・・別れて別の男作ればいいじゃん」なんてアドバイスしないと思うので。

わたしも浮気はしない&できないタチだけど、ふと「他のひとと付き合うのもアリだな」と思う瞬間というのは、別れる前には確かにありました。

だから、社長に絡んだ絹ちゃんに共感はできないけど、気持ちはわからなくもない、かな。

でも酔って膝の上で寝ちゃうなんて、麦くんの存在を完全に消化し尽くしちゃってる感あるかな、やっぱり。

そこまで行っちゃうと、そこから持ち直すってのは確かに難しそう・・・。

 

花束みたいな恋をした映画にイライラするポイント

「そういう言い方したら、誰だってイヤだろうよ」と思うような、イヤミ合戦になってしまう、麦くんと絹ちゃんのケンカ。

仲が良いだけに、お互いへの甘えが先に立って自制心が効かない。

ああいうケンカは見てるとイライラします。

それもこれも、”気心知れてる、一番親密な相手”と思えばこそなんだと思うけど・・・

 

泣けない人がモヤモヤしがちなポイント

一見、もっともらしく見える別れ方なんだけど、「もったいないな~」という思いも出て来てしまい、モヤモヤするかな、わたしは。

「好きじゃなくても、つまらなくても、仕事なんだから」という麦くんと、

「好きなことを仕事にしたいよ、楽しく働きたいよ」という絹ちゃんと。

どっちが正しくて間違ってるってことじゃないし、”理想の人生”をつかむつもりなら、両方とも捨てちゃいけないポイントなんだと思うんだけど・・・そこに気づかないのか、気づいてても面倒くさくなっちゃってるのか、そこまでとことん話し合わずに別れてしまう二人。

二人とも考え方がまだまだ幼いのか、相手が”今の自分”にとってとても大切なことを言ってくれてるって気づけない。

もしくは、薄々気づいてはいても冷めてく速度のほうが思考より早かったのか、エネルギーの向くままに、別れる方向に突っ走って行った感じが、とても若いと思う。

もったいない。

でも、若いってことは、また次の出会いが期待できるからネ・・・仕方なかったんだろうね。

 

恋愛経験なしの人にはつまらない?

結論から言うと、そんなことはないと思います。

一番そう思えるのは、菅田将暉か有村架純のファンだった場合。

自分を主役のどちらかだと思って、好きな俳優さんのどちらかと恋愛するつもりで見るが良し。

特に後半、ふたりが些細なことで口喧嘩を始める辺りは、「恋愛と言えども普通の人間関係と変わらないんだな」と理解することができて、かなりおすすめです。

「自分だったら、こういう言い方しないな~」とか

「なんでそこで揚げ足取るんだよ?」

みたいに、ふたりのやり取りを客観的に見て、将来自分に大切なひとが出来た時、特に倦怠期に入ったときに陥りがちなミスコミュニケーションの例をここで学習することができます。

『花束みたいな恋をした』は、将来の恋愛について予習ができる映画です♪

 

まとめ

映画『花束みたいな恋をした』はつまらない、共感できないという声もちらほら聞く、賛否両論の作品のようです。

わたし個人の感想レビューとしては、二人がいかに波長が合って気が合って、仲睦まじい関係だったのか、細やかに描写されていてすてきな作品だと思いました。

タイトルの意味もわたしなりに理解できる部分を解説しました。

つまらない、共感できない人はなぜ共感できないのか、泣けない人がイライラしがちなポイントはどの辺なのかについても考察してみました。

また「自分は恋愛経験なしだから、観てもつまらないんじゃないか」とためらっている人は、そんな心配をせずに是非観てみてください。

菅田将暉さんか有村架純さんと恋愛するつもりで疑似体験ができれば、いつか大切なひととの間に倦怠期が来た時の予習ができるかもしれません・・・そんな映画です。